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2026年4月10日(金)
ベリンボロを使わないでトレアンドへ移行する戦略
ベリンボロはここ10年のBJJシーンを変えた革新的なテクニックですが、すべての選手に合うわけではありません。柔軟性、反復時間、スパーリング相手の層など条件が揃わないと、習得コストが高いのも事実です。本記事では、**ベリンボロを「使わない」前提で、代わりにトレアンドパスを主力にするゲームプラン** を解説します。
## なぜ「ベリンボロを使わない」選択が合理的か
1. **習得時間が長い**: ベリンボロは3〜5年かけてようやく試合で決まる技術
2. **首・脊椎への負担**: 30代以降の選手にはリスクが大きい
3. **ルール解釈の揺れ**: IBJJFの一部ルール改定で、ベリンボロからバックに入る動きにペナルティが出るケースがある
4. **シンプルさ**: トレアンドは「立って、袖を掴んで、回り込む」だけ。再現性が圧倒的に高い
[ロジャー・グレイシー選手](/athlete/rickson-gracie)系譜のようにベーシックを極める柔術家は、現在でもトレアンドを主力パスに据えています。
## トレアンドパスの基本原則
トレアンドは「闘牛士」を意味し、相手の両脚(あるいは両膝)を掴んで横方向に振り、脚の外側に回り込むパスガードです。
### 三つの核心
1. **グリップ**: 相手のパンツの膝裏、あるいは両ズボンの外側を握る
2. **フェイク**: 左右どちらに回り込むかを直前まで隠す
3. **体重移動**: 上半身を低く保ち、相手の下半身を固定してから脚を運ぶ
## ベリンボロ型 → トレアンド型ゲームプランへの移行ステップ
### ステップ1: 立ち位置を定着させる
ベリンボロ型の選手は座って戦う時間が長い傾向があります。トレアンド型では立ち上がってパスを仕掛けるので、**「引き込まれたら即座に立つ」** を徹底します。
### ステップ2: スタンディングのグリップファイトを学ぶ
- 袖と裾を同時に握る
- 膝をつかせてスクワット姿勢に固定する
- 片方の脚を内側にピン→逆方向に回る
### ステップ3: パスの分岐を3パターンに絞る
- **レッグドラッグ**: 最も汎用性の高いパスへの入り口
- **ニースライス**: ガードの片脚をピンしたらそのまま深く刺す
- **スタックパス**: 相手の脚を畳みに押しつけて上から被せる
この3パターンだけで試合の80%のガードに対応できます。
### ステップ4: クローズドガード対策も並行
トレアンド派でも、相手がクローズドを組んできた時のブレイクが甘いと一気に劣勢に。スタンディングからのクローズドブレイクを必ず1つは持っておきましょう。
## スパーリングでの実例
6分ラウンドでのゲームプラン例:
- 0:00 立って組み手争い
- 0:30 相手が座り込む → 立ったまま袖とズボンを掴む
- 0:45 左フェイク → 右へ回り込みレッグドラッグ
- 1:15 サイドコントロール
- 2:00 マウント
- 2:30 アームバー or ベースメンテナンス
このテンポを崩さないことがトレアンド型の生命線です。
## 補助ドリル
- **グリップトレーニング**: 毎日2分間、タオルやハンドグリップで指の持久力を鍛える
- **ステッパードリル**: 相手を想定してマット上を左右に横移動するフットワーク
- **シャドウパス**: 相手なしで立位からトレアンドの動きを反復
## よくある失敗と対策
| 失敗 | 対策 |
| --- | --- |
| 相手に脚を引き抜かれる | グリップを深く、肘を締めて保持 |
| 回り込みの途中でスイープされる | 回り込む前に自分の重心を前に残す |
| 長時間のパスでスタミナ切れ | パスの分岐を減らし、1回目で決める意識 |
| クローズドガードで詰まる | 立ってブレイク → 再度トレアンドへ戻る |
## まとめ
ベリンボロは素晴らしい技術ですが、全員にとって最適解ではありません。**トレアンドパスは「シンプルで再現性の高い主力」** として、幅広い年齢・階級の選手に支持される選択肢です。
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